責任感と笑顔のある飼い主に恵まれますように

よく利用する図書館の隣に、ペットショップがあります。
つい最近、そこにイエローラブの子犬がやってきました。
もちろん、「商品」としてです。
彼は現在、２.５ヵ月齢。
その価格、２０万円。
おそらく、あと１ヵ月＝３ヵ月ちょい齢まで
彼はこの最高価格を維持し続けるのでしょう。
そして、４ヵ月齢を過ぎたあたりからジワジワと、
５ヵ月齢を過ぎるころには週ごとに、
数万円単位で価格が下落していくことは安易に予想されます。
ペットショップで売れ残っている犬は、
愛想がなく、お行儀も悪く、清潔感も乏しい状態になります。
毎日毎日、甘えようとしたところで去っていくたくさんの人間に触れられています。
小さな檻の中で、叱られることも褒められることもなく過ごしているのです。
そしてだんだんと、
ナゼ人に関心を持ってもらえなくなっていくのかわからないまま、
大きくなった体を持て余すように、
“そのとき”をただぐったりと待つしかなくなるのです。
店員さんが彼を見るたび溜息をつくようになる頃、
きっと新しい子犬が店にやってくる計画が立てられるのでしょう。
もちろん、「商品」として。

小さな商品棚の中で仰向けになって
無邪気に眠るラブの子犬を見ながら、
私は腹が立って仕方が無くなるのです。
でも、やっぱり彼が気になり、
今日もまた入店してしまいました。
そろそろ彼に覚えられてしまいそうな気配です。
きっと店員さんは、私のことを
「この子犬を飼いたくて仕方が無いおばちゃん」
と認識していることでしょう。
どうか神さま、このお店にいるすべてのペットが
責任感と笑顔のある飼い主に恵まれますように。